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40年以上続く機械商社として、価値ある製品を導入・国産化しています。 |
概要
キャビトロン(Cavitron)は高度の乳化・分散が可能なインライン式の乳化分散機です。 40m/sで高速回転するローターと、それに噛み合うステーターにより、液にメガヘルツ単位の強力な衝撃を与え、高圧ホモジナイザー並の乳化分散ができます。 高速せん断効果により、処理物によってはサブミクロン級の粒子を得ることができます。 歯を変えることで、コロイドミルと同様に粗粒粉砕も可能です。 又、処理物を自給するポンプ機能も備えた乳化機です。 |
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用途例
インキ・塗料
・カーボン、酸化チタンなどの分散 ・ペースト液のプレ分散 ・水系エマルジョン塗料の乳化 ・有機顔料の分散 |
樹脂
・懸濁重合、乳化重合 ・ポリマー、モノマーの乳化 ・脱灰 ・金属粉スラリーの分散など |
洗剤・油脂
・スルホン化などの合成反応 |
食品
・ドレッシング、調味料 ・マヨネーズ ・増粘多糖類 ・乳製品 ・スープ ・ココアペースト ・健康飲料など |
医薬・農薬・肥料
・フロアブル農薬 ・液状肥料 ・除草剤など |
メカニズム
キャビトロンは、下記3種類の効果により、圧倒的な分散効果を実現しています。 |
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高速せん断
高速せん断効果は、ローターが回転することでローターとステーター間に流速分布が生じることで発生します。 周速が速いほど流速分布が大きくなり、せん断効果が強くなります。 キャビトロンは、周速40m/sという高周速を実現しており、強烈なせん断効果を生み出します。 |
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高周波流動
高周波流動効果は、ローターとステーター間において、液体が停止と加速を繰り返すことで生じます。 ローターとステーターのスリットが一致すると液体は加速、互い違いになると液体は停止します。 スリットの数が多ければ多いほど、高い周波数を得ることができ、乳化を促進させます。 キャビトロンは、最小0.4mmの微細なスリットを刻むことでスリットの数を増やし、高い周波数を得ています。 |
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切断
切断効果は、回転するスリットに材料が当たることによって生じます。 スリットの数が多ければ多いほど、高い切断効果を得ることができます。 切断効果によって乳化だけでなく、固形物をグラインディングすることも可能です。 キャビトロンは、最小0.4mmの微細なスリットを刻むことでスリットの数を増やし、強力な切断効果を発揮します。 |
特徴
高い乳化分散能力
40m/sの高速回転により、サブミクロン級の微粒化、並びにシャープな粒度分布を実現可能です。 堅牢かつ熱に強い構造 シンプルで堅牢な構造を採用することにより、高い耐久性を実現しています。 また、180℃までの耐熱設計です。 メディアレス分散 ビーズなどのメディアを使用しない為、コンタミを嫌う製品に最適です。 |
乳化テストの例 |
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用途に合わせて選べるローター・ステーター ローター・ステーターは、「スリット」「ノズル」「コニカル」「フラット」の4つのタイプを用意しており、用途・材料に合わせて選択が可能です。例えば、コニカル歯では、コロイドミルと同様に、固形分の微粒化が可能です。 |
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2液ドージングシステム 2種類の液をキャビトロンの入口直前で混合し、効率的に攪拌することのできる2液ドージングシステムが可能です。 予め混合した液を投入する方法に比べ、一般に製品粒径をより小さくすることが可能です。 また、2液を化学反応させる場合は、強力な攪拌効果により反応が均一に進行しやすくなり、未反応物や副生成物を抑制できます。 |
2液ドージングシステム |
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豊富なラインナップ ラボ機から大容量機まで、幅広い仕様の機種を取り揃えております。 お客様の用途に合わせた機種選択が可能であり、スケールアップも容易です。 ※各型式の詳細仕様は当ページの下段にございます。(ここをクリックでジャンプ) |
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メンテナンスが容易 構造がシンプルな為、容易に分解洗浄が可能です。 そのため、少量多品種の製造にも適しています。 また、より高度な洗浄性が要求される食品・製薬等のサニタリー(衛生)用途向けに、歯を一体成型したサニタリーキャビトロンもご用意しています。 (蒸気穴を備えており、CIP、SIPに対応しています。 詳しくは右画像のリンク先をご参照ください) |
サニタリーキャビトロン |
主な用途とシステム例
※見出しをクリックすると展開されます※
高濃度/粘度の液を希釈するプロセス等において、キャビトロンと2液ドージングシステムを使用する事で、狙った濃度/粘度を高精度に得ることが可能です。 キャビトロン前段に原液用及び希釈液用の供給ポンプをそれぞれ取り付け、流量調整をしながらキャビトロンへ投入します。 スタティックミキサーと異なり、強制的なシェア(せん断力)を加えることで、2液の流量比が大きくても十分な希釈が可能です。 |
2液ドージング |
キャビトロンが持つ高いシェア(せん断力)により、樹脂やエラストマーを溶剤中に短時間で溶解させる事ができます。(1パス、またはバッチ循環) 攪拌機のみでの溶解や、低周速タイプのインラインミキサーと比較して、大幅な時間短縮が可能です。 |
1パス/バッチ循環 |
キャビトロンは40m/sという他に類を見ない高周速を持っており、非常に高い乳化分散能力を有します。
小さな粒子径のエマルジョンが得られるのは勿論、その粒度分布も非常にシャープな(均一な)エマルジョンが得られます。 例えば、加温溶融した樹脂と水をキャビトロンへ供給して1パスで乳化した後、得られたエマルジョンを急冷すると、 高品質な(粒径が小さく、かつシャープな粒度分布の)樹脂微粒子の水系懸濁液を安定して得る事ができます。 また、転相乳化法(転相温度乳化法、PIT法)にキャビトロンを用いることで、より微細なエマルジョンを得ることもできます。 |
2液ドージング |
タンクにてプレ分散した懸濁液を1パス、又はバッチ循環(タンク循環ライン中にキャビトロンを設置)にて分散します。
40m/sの高周速が生み出す強力なせん断力により、通常の撹拌機では分散しづらい材料でも、キャビトロンであれば1~数パスで高度な分散が可能です。 キャビトロンは最大で40m3/h(清水)の処理が可能な大型機まで取り揃えていますので、大量処理も可能です。 また、ビーズミル用のプレ分散機として使用することで、ビーズミルの効率アップにも寄与できます。 |
1パス/バッチ循環 |
キャビトロンの強力な攪拌力とドージングシステムは、化学反応を理想的に進める事にも活用できます。 つまり、2液ドージングシステムを用いて、1液目をキャビトロンのメイン導入口より導入し、2液目を「2段目と3段目のステーターの間」から供給する事で、 強力な攪拌力が掛かっている中で2液を合流させることができます。これにより、(濃度バランスの偏りによる)副反応を抑え、理想的な反応を起こす事が可能です。 さらに、3液目を「1段目と2段目のステーターの間」から供給する、3液ドージングシステムの構築も可能です。 |
2液ドージング |
高速回転するローターと衝突させる事により、液中の固形物(有機物)を粉砕する事も可能です。(無機酸化物等、硬いものは適しません) 例えば、食品分野での噴霧乾燥の前処理としてキャビトロンで粉砕処理をすることにより、 アトマイザーや噴霧ノズルの詰まり防止、たんぱく分の析出防止に役立ちます。 また、右図のようなシステムを用いて、樹脂ペレットの連続溶解に用いることも可能です。 スクリューフィーダーにより樹脂ペレットをキャビトロン入口へ供給し、同時に溶剤を投入することにより、ペレットを連続的に粉砕しつつ溶解させる事が可能となります。 |
連続溶解 |
微細繊維のほぐし(解繊)には、フラット ローター・ステーターを使用します。 狭小ギャップ+周速40m/sの高速回転から生じる強力なずり効果により、微細繊維を効果的にほぐすことができます。あえてローター・ステーターにスリットを入れないことで、繊維を切断してしまうリスクを抑えます。 |
解繊 |
テスト機ご用意しております! (機種は下段の「仕様」をご覧ください。) |
仕様
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